理事長挨拶
----- 臨機応変に事業活動を拡充 -----
日頃から当財団活動にご理解とご支援を戴いておりますこと、年初にあたり深く感謝を申し上げます。昨年は元日の能登半島地震、加えて9月の豪雨もあり同地区では今なお多くの方々がご苦労をされている事に心よりお見舞いを申し上げます。そして令和7年乙巳の年、皆様どのように新年を迎えられましたでしょうか。今年も国内外を問わず大きな出来事等に接する事もあろうかと思いますが、そのような中でも皆様方が健康で希望を持てる明るい年となるよう祈念いたします。
財団が取り扱う公益事業の社会的ニーズは依然として高いものがあります。言うまでもなく財団が重視すべき「顧客」は奨学生と研究者の皆さんという信念のもと、これらの方々が学業や研究に集中出来るよう精一杯の支援を行って参ります。これらの事業を通し、近い将来奨学生の皆さんが社会人になり、又研究者の皆さんが立派な研究成果を生み出し、共に明るい国及び社会形成に寄与して頂くこと、これが私共財団の望むところであります。
私共は24年度事業計画の中において近い将来における支援規模見直しの可能性に言及致しました。そして具体的な事業拡大の規模、継続性・緊急性などと想定される財源の見積もりを行ったところ、実現性ありと判断するに至りましたので、可能な部分から次年度(25年)以降事業計画に含めることを考えております。学部生や大学院生並びに若い研究者や女性研究者の皆さんにこの拡大機会を活用して頂き夫々の目的を達成して頂くよう希望いたします。
過去20〜30年ともいわれる我が国の長期停滞傾向に対し、反転のきっかけを皆様と共に実感したいと切に望んでおります。残念ながら改善が進まない政治体制と経済・社会システムなど課題は多々あり、国力の回復には我々の覚悟と努力が求められると考えます。財団は二つの公益事業の拡充に一層努め、これらを通して国と社会の回復に寄与するよう希望を持って挑戦致します。引き続きご理解とご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
2025年(令和7年)1月
理事長伊藤陽二