本財団について

理事長挨拶

-----2024年度も既にフル稼働中-----

日頃から弊財団活動にご理解とご支援を戴いておりますこと、重ねて深く感謝を申し上げます。
内外を問わず、政治・経済・社会の動きが目まぐるしく、どちらかというと憂慮される報道が多く見受けられることは残念ですが、少しでも明るい兆候が出現し世界の融和と希望に結び付くこととなるよう祈りたいと思います。

さて、2023年度の財団事業レビューと決算等が内部監査などを経て終了し、この2024年度の事業計画・予算案も理事会の承認を得て個別具体的な事業活動を開始しております。これら事業報告と事業計画は財団ホームページにも掲載しておりますので、その他活動状況も含めてご覧いただければ有難く存じます。
2024年度の奨学生選考は既に完了し、資格ありと承認された合計52名の学生(博士後期課程含)に対しこの6月より各地域にて給付が開始されました。昨年より博士後期課程進学を支援する新しい取り組みを始めたところ、これを真剣に検討する奨学生も徐々に増えているようで嬉しく思っております。昨今の奨学生のプロフィールやニーズがどんどん多様化していることも踏まえ、昨年度財団ホームページ上に交流の場「奨学生のひろば」を開設しました。このツールを活用し、横(在学生)だけではなく縦(OB/OG奨学生)のコミュニケーションも可能にし、仲間の交流や問題解決等に利用して頂きたいと思います。
又、研究助成事業は応募促進の観点から昨年夏にいくつかの大学を訪問し、事業内容や募集方法などについて大学事務局並びに研究職の皆さまと情報交換・意見交換を行いました。ここで得られた知見を基に、幾つかの思い切った変更を新年度の要項に反映させ募集を開始いたしました。一例としては、募集の開始時期を6月に早め、且つ応募期間も9月中旬まで拡大する等、当事者や関係機関の利便性を考慮しより対応しやすいプロセスといたしました。皆様方から多くの応募をお待ちしております。

長期に亘る円安がボディーブローとして効いている為か、昨今の物価や光熱費などの高騰が国民生活を脅かしているようであります。財団が日頃接触している奨学生や若手研究者の皆さんも例外ではなく、目下の生活や実験研究等に苦労を強いられているのではないかと案じております。すぐさま効果的な対応が出来るものではありませんが、何らかの応援が出来ないか真摯に考えております。
私共は奨学生と研究者の皆様が学業や研究に集中できるよう、少しでも付加価値を高める工夫と、柔軟且つ素早い対応で支援を実行する所存です。皆様が溌溂と学業或いは研究に精を出し明るい社会創造に寄与頂く事、これらが私共財団の望むところでございます。

今年は春先よりやや変則的に気温が高めに推移しており、梅雨も地域によっては例年と違う傾向のようです。梅雨が明ければ本格的な夏を迎えますので、皆様方におかれましては従来以上に体調の管理に気を付けて頂きたいと思います。

2024年(令和6年) 7月
理事長伊藤陽二